レポートNo121 2014.8.6 <倉林 勝>
消費増税駈込み需要の反動は薄れつつも、小売業界は低調な動きだ。しかし、コンビニ業界や飲食料業界は回復傾向が続く。勤労者の実収入の実質減少は6月も続いているが、食料品や燃料を中心に消費者物価は上昇する。東証1部時価総額は増加し、消費の2極化は更に進むだろう。
7月の天気・・・気象庁
*6月の概要
:北日本では気温がかなり高かった
北日本では、上旬と下旬を中心に高気圧に覆われ晴れたため気温が高く、月平均気温はかなり高かった。
:降水量は、北日本と東日本太平洋側で多かった。一方、東・西日本海側では少なかった
北・東日本太平洋側では、上旬に本州南岸の動きの遅い低気圧と湿った気流の影響で大雨となった。また、北日本では、中旬にも気圧の谷の影響で大雨となる日があった。このため、北日本と東日本太平洋側では月降水量が多かった。一方、西日本日本海側では、まとまった雨となる日は少なく、月降水量は少なかった。
:日照時間は、東日本で多く、西日本と沖縄・奄美で少なかった。
西日本では、気圧の谷や梅雨前線の影響により曇りや雨の日が多く、日照時間が少なかった。また、沖縄・奄美では、月を通して梅雨前線が停滞することが多かったため、日照時間が少なかった。一方、東日本では、梅雨前線や気圧の谷の影響が小さく、日照時間が多かった。
*7月の概要
:北日本では気温がかなり高かった
北日本では晴れる日が多く、また、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、月を通して気温が平年を上回り、月平均気温がかなり高くなった。
:北日本と東日本太平洋側で日照時間が多かった。
北日本と東日本太平洋側では梅雨前線の影響は小さく、高気圧に覆われて晴れる日が多かったため、日照時間が多く、北日本太平洋側ではかなり多かった。
:台風第8号と梅雨前線による大雨
台風8号が7日から11日にかけて日本に接近、上陸した。沖縄本島地方では記録的な大雨となったほか、台風周辺の湿った南風と梅雨前線の影響で、北日本から西日本にかけても局地的に大雨となった所があった。
*7月の概況
上旬は、5日頃にかけて梅雨前線が本州の南海上に停滞し、6日以降は台風第8号が沖縄の南から北上して、8日に沖縄本島と宮古島の間を通過した。その後、台風は進路を東に変え、10日に鹿児島県に上陸して本州南岸を東進し、11日に関東の東で温帯低気圧に変わった。この影響で、沖縄本島地方では記録的な大雨となったほか、台風周辺の湿った南風と梅雨前線の影響で、北日本から西日本にかけても局地的な大雨となり、長野県で土石流による被害が発生するなど、各地で土砂災害や浸水害等が発生した。
中旬には日本の南で太平洋高気圧の勢力が次第に強まり、梅雨前線は日本海沿岸まで北上した。このため、東・西日本太平用側や沖縄・奄美では太平洋高気圧に覆われて晴れる日が多く、東・西日本日本海側では梅雨前線の影響で曇りや雨となる日が多かったが、19日から20日にかけては、上空の寒気の影響により、広い範囲で雷雨となり、局地的に大雨となった所があった。一方、北日本では、梅雨前線の影響は小さく、晴れた日が多かった。
下旬には、梅雨前線は北日本まで北上した。北日本では北海道を中心に大雨となった日があったが、東・西日本や沖縄・奄美では高気圧に覆われて晴れる日が多く、旬の中頃は猛暑日となった所が多かった。
月全体でみると、北日本と東日本太平洋側では、梅雨前線の影響が小さく、高気圧に覆われて晴れる日が多かったため、月間日照時間が多く、北日本太平洋側ではかなり多かった。また、北日本では南からの暖かい空気が流れ込みやすく、月を通して気温が平年を上回ったため、月平均気温がかなり高くなった。
*7月の気温・降水量・日照時間等の気象統計値
平均気温・・・
北日本でかなり高く、東日本と沖縄・奄美で高かった。西日本は平年並みだった。
降水量・・・
沖縄・奄美で多かった。一方、東日本太平洋側では少なかった。北日本と東日本日本海側、西日本は平年並みだった。
日照時間・・・
北日本太平洋側ではかなり多く、北日本日本海側と東日本太平洋側で多かった。東日本日本海側と西日本、沖縄・奄美は平年並みだった。
*7月の各地の平均気温・降水量
札幌・・・平均気温22.5℃(平年比+2.0℃)・・降水量76.5mm(平年比94%)・・降水日数8日
仙台・・・平均気温.23.7℃(平年比+1.5℃)・・降水量123.0mm(平年比69%)・・降水日数11日
東京・・・平均気温26.8℃(平年比+1.0℃)・・降水量105.5mm(平年比69%)・・降水日数13日
新潟・・・平均気温24.9℃(平年比+0.4℃)・・降水量314.5㎜(平年比164%)・・降水日数16日
名古屋・平均気温27.4℃(平年比+1.0℃)・・降水量106.0mm(平年比52%)・・降水日数11日
大阪・・・平均気温.27.8℃(平年比+0.4℃)・・降水量79.0mm(平年比50%)・・降水日数8日
広島・・・平均気温26.9℃(平年比△0.2℃)・・降水量283.0mm(平年比109%)・・降水日数11日
高知・・・平均気温26.9℃(平年比+0.2℃)・・降水量195.0mm(平年比59%)・・降水日数11日
福岡・・・平均気温27.1℃(平年比△0.1℃)・・降水量373.0mm(平年比134%)・・降水日数16日
(降水日数は1㎜以上降った日)
*8月の予報(日本気象協会)
北日本では、天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。
東日本と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
西日本では、平年に比べ晴れの日が少ない見込みです。
気温・・・平均気温は、北・東日本と沖縄・奄美で高い確率50%、西日本では平年並または高い確率ともに40%です。
降水量・・・降水量は、北日本と西日本日本海側で平年並または多い確率40%、西日本太平洋側で多い確率50%です。
日照時間・・・日照時間は、北・西日本で平年並または少ない確率ともに40%です。
資料1. 6月・業種別商業販売額(経済産業省)
*6月の商業販売額(卸売業&小売業)は38兆500億円、前年比△0.7%、3ヶ月連続の減少となった。
*卸売業販売額は26兆6980億円、前年比△0.7%、3ヶ月連続の減少となった。
業種別に見ると、繊維品卸売業+11.6%、各種商品卸売業+7.6%、食品・飲料卸売業+1.8%、農畜産物・水産物卸売業+1.2%、鉱物・金属材料卸売業+0.8%の増加となった。
一方、衣服・身の回り品卸売業△11.5%、家具・建具・じゅう器卸売業△7.3%、医薬品・化粧品卸売業△5.4%、機械器具卸売業△4.7%、建築材料卸売業△4.2%、その他卸売業△1.4%、化学製品卸売業△1.0%の減少となった。
*大規模卸売店販売額は9兆700億円、前年比+1.3%、12か月連続の増加となった。
商品別に見ると、鉱物+41.8%、鉄鋼+8.9%、農畜産物・水産物+7.8%、その他機械器具+3.1%、繊維品+3.0%の増加となった。
一方、その他輸送用機械器具△12.5%、家庭用電気機械器具△9.4%、医薬品・化粧品△8.2%の減少となった。
*小売業販売額は11兆3510億円、 前年比△0.6%、3か月連続の減少となった。
業種別に見ると、燃料小売業+2.9%、飲食料品小売業+1.6%、医薬品・化粧品小売業+0.8%の増加となった。
一方、機械器具小売業△6.5%、自動車小売業△3.9%、各種商品小売業(百貨店など)△3.0%、織物・衣服・身の回り品小売業△2.5%、その他小売業△0.7%の減少となった。
*大型小売店販売額(百貨店&スーパー)は1兆6317億円、前年比△1.2%、3ヶ月連続の減少となった。
百貨店は5400億円、前年比△3.3%、3か月連続の減少、スーパーは1兆917億円、前年比△0.1%、2か月ぶりの減少となった。
商品別では、衣料品△6.4%の減少、飲食料品2.4%の増加、その他△4.0%の減少となった。
既存店で見ると百貨店は△2.4%の減少(3ヶ月連続の減少)、スーパーは△1.4%の減少(3ヶ月連続の減少)となり、大型小売店全体としては△1.8%の減少(3ヶ月連続の減少)となった。
*コンビニエンス販売額は8682億円、前年比+4.9%、1年4ヶ月連続の増加となり、既存店は2ヶ月連続の増加となった。
商品別に見ると、ファーストフード及び日配食品+10.6%、加工食品+4.3%、非食品(タバコを含む)+0.7%、商品販売額合計+5.4%、サービス売上高△2.5%となった。
(サービスはコピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、各種チケット、宝くじ、DPE,レンタル、航空券、宿泊券、クリーニング等である)
*日本フランチャイズ協会(コンビニエンス統計調査月報・会員10社)
(10社・・・ココストア、サークルKサンクス、スリーエフ、セイコーマート、セブンイレブン・ジャパン、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、デイリーヤマザキ、ローソン)
今月は、前半の降水量がほぼ全国的に平年を下回り、後半の降水量は東・西日本で上回った。また、気温は全国的に高めであった。コーヒー及びカウンター商材が引き続き好調に推移したが、タバコ・雑誌の購入者減少等の影響を受けて、既存店売上高は前年を下回った。ただし、タバコの売上高減少分を勘案すると、既存店売上高はほぼ前年並みまで回復している。
*ホームセンター(日本DIY協会・39社全店ベース)
専門量販店販売統計に記載
資料2. 6月・家計調査・2人以上世帯(総務省)
<家計調査・総務省統計局>
6月の1世帯当たりの消費支出は272.791円となり名目前年比で+1.3%の増加、実質前年比で△3.0%の減少となった。(3ヶ月連続の実質減少)
住居・自動車購入・贈与金・仕送り金等を除く消費支出は名目前年比で+0.5%の増加、実質前年比で△3.7%の減少となった。(3ヶ月連続の実質減少)
勤労者世帯(主にサラリーマン世帯など自営業を除く)の実収入は710.375円となり、名目前年比△2.5%の減少、実質前年比は△6.6%の減少となった。(9ヶ月連続の実質減少)
可処分所得は568.874円で名目前年比は△3.9%の減少、実質前年比は△8.0%の減少となった。(11ヶ月連続の実質減少)
消費支出は295.738円で3ヶ月連続の実質減少となった。平均消費性向は前年同月から+1.9pts増加し52.0%となった。
増加項目・・・
(通信)・・・移動電話通信料、固定電話通信料
(設備修繕・維持)・・・外壁・塀等工事費、給排水関係工事費
減少項目・・・
(教養娯楽サービス)・・・外国パック旅行費、国内パック旅行費
(諸雑費)・・・葬儀関係費、信仰・祭祀費
(保険医療サービス)・・・医科診療代、医科診療代
(家庭用耐久財)・・・電気洗濯機、電気冷蔵庫
(教養娯楽用品)・・・動物病院代、ペットフード
(交際費)・・・贈与金、つきあい費
(自動車等関係費)・・・自動車購入、ガソリン
<家計消費状況調査・総務省統計局>
*5月家計消費状況調査名目増減率(2人以上の世帯・支出関連項目・確定値)
主な品目状況・・・
自動車(新車)・・・名目△21.3%の減少、実質△23.1%の減少
自動車(中古車)・・・名目△52.4%の減少、実質△53.5%の減少
家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装)・・・名目△10.0%の減少、実質△12.6%の減少
冷蔵庫・・・名目△14.6%の減少、実質△26.1%の減少
エアコン・・・名目△22.2%の減少、実質△34.8%の減少
航空運賃・・・名目△20.4%の減少、実質△16.9%の減少
宿泊料・・・名目△6.7%の減少、実質△10.5%の減少
パソコン・・・名目+51.6%の増加、実質+28.3%の増加
10%以上の名目増減品目
増加項目・・・
(通信・放送)・・・ケーブルテレビ受信料(インターネット接続サービスとセット契約の場合)+11.9%
(家具等)・・・布団+10.2%
(衣類等)・・・和服(男子用・婦人用)+16.0%
(自動車等関係)・・・自動車保険料(任意)+13.0%
(住宅関係)・・・家屋に関する設備費・工事費・修理費(外装)+11.3%
(家電等)・・・パソコン+51.6%、パソコン用周辺機器・ソフト+19.0%
(医療)・・・ナシ
(その他)・・・挙式・披露宴費用+24.4%、信仰関係費+15.8%
減少項目・・・
(通信・放送)・・・ナシ
(家具等)・・・たんす△31.4%、ベッド△10.0%、食器戸棚△67.4%、応接セット△19.2%、楽器(部品を含む)△30.7%
(衣類等)・・・背広服△10.8%、婦人用スーツ・ワンピース△25.3%、腕時計△36.7%、装身具(アクセサリー類)△22.3%
(自動車等関係)・・・自動車(新車)△21.3%、自動車(中古車)△52.4%、自動車保険(自賠責)△50.0%、自動車以外の原動機付輸送機器△28.5%、自動車整備費△11.3%
(住居関係)・・・家屋に関する設備費・工事費・修理費(内装)△10.0%、給排水関係工事費△10.3%
(家電等)・・・冷蔵庫△12.6%、洗濯機△14.6%、エアコン△22.2%、ミシン△17.1%、ステレオセット△71.9%、移動電話機(携帯電話機・PHSの本体価格と加入料)△27.7%、テレビ△22.0%、デジタル放送チューナー・アンテナ△23.1%、ビデオデッキ(DVDレコーダー・プレイヤーなどを含む)△20.5%、テレビゲーム(ソフト含む)△32.8%、カメラ(使い捨てカメラは除く)△32.0%、ビデオカメラ△37.0%、カー・ナビゲーション△52.6%
(医療)・・・出産入院料△14.2%
(その他)・・・有料道路(ETC以外の利用)△17.6%、自動車教習料△11.4%、航空運賃△20.4%
*5月にインターネットを通じて注文をした世帯数・支出金額・・・
(平成26年5月)・・・支出金額5817円、世帯数23.6%
(平成25年5月)・・・支出金額5624円、世帯数23.5%
1世帯がインターネットを利用した支出総額は名目で+3.4%の増加、実質で△1.0%の減少である。
*6月の消費者物価総合指数前年同月との比較
(食料)+5.1%・・・生鮮食品+11.1%、生鮮食品を除く食料+4.1%
生鮮魚介+15.0%(鮭30.9)、肉類+9.2%、乳卵類+6.9%、生鮮野菜+10.7%、生鮮果物+6.7%、油脂・調味料+4.4%、調理食品+5.9%
(住居)+0.1%
(光熱・水道)+8.1%
電気代+9.9%、ガス代+7.7%、他の光熱+10.2%、上下水道料+3.5%
(家具・家事用品)+5.1%
家庭用耐久財+8.5%(エアコン+14.5%)、寝具類+3.4%、家事雑事+3.6%、家事用消耗品+5.1%
(被服及び履物)+2.0%
衣服+1.7%、下着類+4.6%、履物類+1.3%、被服関連サービス+4.0%
(保健医療)+1.4%
医薬品・健康保持用摂取品+2.0%
(交通・通信)+3.6%
交通+5.9%、自動車関係費+3.8%(ガソリン+10.6%)、通信+1.8%
(教育)+2.3%
補習教育+3.6%
(教養娯楽)+4.7%
教養娯楽用耐久財+8.0%、教養娯楽用品+7.4%、教養娯楽サービス+3.6%(宿泊料+5.3%)
(諸雑費)+4.7%
身の回り用品+9.0%、タバコ+4.2%、他の諸雑費+6.7%(障害保険料+10.1%)
資料3. 6月・小売売上情報
ユニクロ(国内)(月末締め)・・・
既存店売上高102.6%、既存店客数96.2%、既存店客単価106.7%、月末店舗数836店舗
累計(8月~6月) 既存店売上高102.4%、既存店客数99.2%、既存店客単価103.2%
累計(8月~6月) 直営全店売上高105.4%直営全店客数102.0%、直営全店客単価103.3%
月を通してエアリズムなどの夏物コア商品の販売が順調に推移した。
ポイント(アダストリアHD)(月末締め)・・・
既存店売上高98.9%、既存店客数97.6%、既存店客単価101.3%、月末店舗数840店舗
累計(3月~6月) 既存店売上高99.6%、既存店客数99.0%、既存店客単価100.5%
累計(3月~6月) 全店売上高101.5%、全店客数102.1%、全店客単価99.5%
6月は土曜日が前年に比べ1日少なく、客数減の要因となった。ポイントはグローバルワークが前月に引き続き好調に推移したことに加え、ローリーズファームも復調した。
アイテム別には、メンズではシャツ、ショートパンツ、レディースではカットソー、ミディスカート、ヒールサンダルが好調だった。
ハニーズ(月末締め)・・・
既存店売上高87.3%、既存店客数92.7%、既存店客単価94.2%、月末店舗数845店舗
通期(6月~月) 既存店売上高87.3%、既存店客数92.7%、既存店客単価94.2%
通期(6月~月) 全店売上高88.0%、全店客数93.4%、全店客単価94.3%
前月に引き続き、消費増税の影響と天候不順により客数が減少した。
商品としてはカットソー、ニット、スカートが売れ筋となった。
中国直営店売上高は、全店で前年比115.0%、既存店で110.4%となり、累計では全店で106.1%、既存店で99.9%となった。
しまむら(20日締め)・・・
既存店売上高96.9%、全店客数97.1%、全店客単価101.5%、月末店舗数1305店舗
累計(3月~7月) 全店売上高96.3%、既存店売上高94.5%、全店客数95.9%、全店客単価100.4%
アベイル(20日締め)
既存店売上高88.1%、全店客数91.3%、全店客単価99.1%、月末店舗数281店舗
累計(3月~7月) 全店売上高93.9%、既存店売上高91.4%、全店客数93.7%、全店客単価100.3%
ライトオン(20日締め)・・・
既存店売上高85.2%、既存店客数85.7%、既存店客単価99.5%
累計(9月~6月) 既存店売上高90.8%、既存店客数91.4%、既存店客単価99.3%
累計(9月~6月) 全店売上高91.3%、全店客数92.0%、全店客単価99.2%
ポロシャツや半袖、七分袖のシャツなどに動きが見られたものの、夏物商品の販売は全般的に苦戦した。
マックハウス(月末締め)・・・
既存店売上高98.8%、既存店客数99.1%、既存店客単価99.8%、月末店舗数483店舗
累計(3月~6月) 既存店売上高96.9%、既存店客数98.3%、既存店客単価98.3%
累計(3月~6月) 全店売上高96.9%、全店客数99.4%、全店客単価97.5%
当月は、メンズボトムス、実需商品であるインナー、レッグウェアは堅調に推移したが、主力となるメンズカットソー、レディースカットソーが前年を下回った。
ユナイデットアローズ(月末締め)・・・
既存店小売売上高94.1%、小売既存店客数87.8%、小売既存店客単価107.1%、
ネット通販既存店売上高103.3%、小売+ネット通販既存店売上高94.8%
昨年よりも1週間ほど早い梅雨入りや局地的な豪雨の影響により、客数が減少した。半袖ニット、カーディガン、スカート、レインシューズなどにヒットが見られたものの、上旬の低気温により盛夏商品の動きが弱めに推移した。前年より土曜日が1日少なく、小売+ネット通販既存店売上前期比に対して△2.2%程度の影響があった。
西松屋チェーン(20日締め)・・・
既存店売上高96.4%、既存店客数95.6%、既存店客単価100.8%、月度末店舗数862店舗
累計(3月~6月) 既存店売上高101.9%、既存店客数98.5%、既存店客単価103.4%
累計(3月~6月) 全店売上高104.5%、全店客数100.9%、全店客単価103.5%
当月は、衣料部門においては、アウトウェアを中心に夏物が好調に推移したが、月半ばには天候不順により一部の実用衣料が苦戦をした。雑貨部門においては大型育児用品や粉ミルクが苦戦をした。
青山商事(月末締め)・・・
既存店売上高90.3%、既存店客数85.7%、既存店客単価105.4%、月末店舗数874店舗
累計(4月~6月) 全店売上高95.6%、既存店売上高92.2%
スーツなどが悪かった。
アオキHD(月末締め)・・・
既存店売上高94.3%、既存店客数88.8%、既存店客単価106.1%、月末店舗数671店舗
累計(4月~6月) 既存店売上高91.4%、既存店客数88.6%、既存店客単価103.2%
累計(4月~6月) 全店売上高98.2%、全店客数97.2%、全店客単価101.1%
良品計画(月末締め)・・・
直営既存店売上104.9%、直営既存店客数103.2%、直営既存店客単価101.7%
直営既存店 衣料・雑貨106.5%、生活雑貨103.2%、食品108.3%
月間を通して、ウェアでは麻素材のアイテムが好調に推移し、生活雑貨ではファニチャーの売上が前年を上回り、これにより客単価が前期を上回った。中旬より実施した「無印良品週間」期間中の売上も好調に推移した。
ニトリ(20日締め)・・・
既存店売上高96.6%、既存店客数96.1%、既存店客単価100.5%、月末店舗数318店舗
累計(3月~7月) 既存店売上高106.1%、既存店客数99.7%、既存店客単価106.4%
累計(3月~7月) 全店売上高110.9%、全店客数105.8%、全店客単価104.8%
アルペン(月末締め)・・・
既存店売上高91.2%
通期(7月~6月) 既存店累計売上高98.1%、全店累計売上高103.2%
ゼビオ単体(月末締め)・・・
既存店売上高91.6%
累計(4月~6月) 既存店累計売上高94.3%、全店累計売上高97.2%
ヒマラヤ単体(月末締め)・・・
既存店売上高94.5%、既存店客数92.8%、既存店客単価101.8%、月末店舗数113店舗
累計(9月~6月) 既存店累計売上高99.4%、全店累計売上高105.2%
ABCマート(月末締め)・・・
既存店売上高100.7%、既存店客数96.9%、既存店客単価100.4%、月末店舗数770店舗
土曜日が1日少なかったが順調に推移した。
商品面では引き続きスポーツシューズ、キッヅシューズが好調だった。各地入梅となり、防水系シューズの販売も好調となった。
チヨダ(月末締め)・・・
既存店売上90.9%、既存店客数88.2%、既存店客単価103.0%、月末店舗数1102店舗
累計(3月~6月) 既存店売上高98.4%、既存店客数93.7%、既存店客単価105.0%
通期(3月~6月) 全店売上高98.8%、全店客数93.9%、全店客単価105.2%
品揃えの見直しや各種施策の効果により、客単価は着実に上昇しているものの、集中豪雨などにより客数が伸び悩んだ。
三越伊勢丹(月末締め)・・・
全店売上高95.4%
累計(4月~6月) 全店売上高95.0%
前年は好天が多く猛暑傾向であったのに対し、本年は雨の日が多く客足に影響が出る。前年より土曜日が1日少ない営業与件もあり、首都圏三越伊勢丹計で4.6%減に留まるなか、三越銀座店は好調を維持し、前年実績を17ヶ月連続で上回る。
婦人ファッションではトレンドのスカート、紳士ではTシャツ、ショートパンツなどの盛夏物が好調。中旬より展開をスタートさせた秋冬物では、特に伊勢丹新宿本店において最新ファッションに敏感な顧客によりコート類が好調な出足となる。増税による反動減は、時計や宝飾品、家具類で一定の影響が残る。
高島屋(月末締め)・・・
全店売上高95.1%
駈込み需要反動により特選衣料雑貨や宝飾品等の高額品のマイナス幅が大きかったことに加え、土曜日が前年から1日減の影響もあり、衣料品、雑貨をはじめ多くの商品が前年を下回った。一方、食料品はほぼ前年並みとなった。
Jフロント(大丸・松坂屋)(月末締め)・・・
全店売上高95.4%
累計(3月~6月) 全店売上高102.8%
土曜日が対前年1日減であったものの、宝飾品の売上が対前年1桁減まで回復し、リビング関連商品の売上も大きく改善するなど、6月27日からスタートしたクリアランスセールを含め、各商品分野で引き続き回復傾向が見られたことから、前月よりもマイナス幅を縮小させた。
大丸東京店が2ヶ月連続で前年実績を上回った。
H2Oリテーリング(月末締め)・・・
全店売上高95.5%
衣料品94.6%、身の回り品93.7%、家庭用品90.3%、食料品99.5%、雑貨96.8%であった。
資料4. 6月・百貨店販売統計(日本百貨店協会)
猛暑で夏物が活況であった前年同月の高い伸び(+7.2%)の反動もあって、3ヶ月連続のマイナスとなったが、前々年同月比では+1.6%であるほか、減少幅も前回引上げがあった‘97年6月(△4.8%)との比較でも0.2pts上回っており、基調的には回復傾向が続いている。この結果、1月~6月の累計売上は店舗調整後+2.2%となり、3期連続のプラスとなった。
本年6月は、消費者の付加価値志向の高まりや夏の賞与増額への期待感などを背景に、各店で販促施策を積極展開したものの、大雨などの不安定な天候に加えて、前年に比べ土曜日が1日減であったことなど、複数の要因が影響して入店客数が伸び悩む結果となった。ただし、中元商戦については堅調に推移した。
商品別には、前年が2桁増の衣料品(前年+10.5%、今年△6.4%)や身の回り品(前年+14.0%、今年△5.3%)などの主力のファッション商材が反動要因で伸び悩んだ一方、化粧品(5月△11.3%、6月△4.9%)と美術・宝飾・貴金属(5月△23.2%、6月△10.8%)の改善を受けて、雑貨(5月△11.3%、6月△6.5%)が1桁減と回復の兆しを示した。また、駈込みの影響が薄い食料品(△1.2%)は、天候による入店客数減の影響を受けながらも微減ペースで堅調に推移した。
*主要商品の動き
主要5品目は、3ヶ月連続で全品目がマイナスとなった。
先月は雑貨を除く4品目が1桁マイナスであったが、今月は雑貨も1桁のマイナスとなった。また、化粧品、美術・宝飾・貴金属、家具、家電、生鮮食品、その他食品が先月のマイナス幅が縮小され、主要品目も雑貨と家庭用品が改善した。
紳士服・洋品・・・△5.9%、3ヶ月連続マイナス
婦人服・洋品・・・△6.3%、3ヶ月連続マイナス
子供服・洋品・・・△7.0%、3ヶ月連続マイナス
その他衣料品・・・△8.5%、3ヶ月連続マイナス
衣料品合計・・・△6.4%、3ヶ月連続マイナス
身の回り品合計・・・△5.3%、3ヶ月連続マイナス
化粧品・・・△4.9%、3ヶ月連続マイナス
美術・宝飾・貴金属・・・△10.8%、3ヶ月連続マイナス
商品券・・・△5.1%、40ヶ月連続マイナス
*6月主要店舗増減
伊勢丹新宿(店頭)93.9%、伊勢丹立川94.7%、伊勢丹松戸89.8%、伊勢丹浦和92.8%
三越日本橋(店頭)92.9%、三越銀座101.4%、三越千葉88.0%
高島屋日本橋96.8%、高島屋横浜94.8%、高島屋新宿91.8%、高島屋玉川95.0%
高島屋大阪98.9%、高島屋京都92.7%
大丸心斎橋93.6%、大丸梅田95.7%、大丸東京103.0%、大丸京都96.7%、大丸神戸97.1%
松坂屋名古屋96.6%、松坂屋上野79.7%
阪急本店96.0%(阪急うめだ本店96.1%、阪急メンズ大阪95.6%)
阪神本店92.0%
*6月の外国人観光客の売上高
対象46店舗(外国人観光客誘致委員会委員店)の売上は39億8940万円、前年比139.4%となった。
購買客数は5万4383人、前年比141.6%、一人当たり購買単価は前年比98.4%の7万3358円であった。
(調査品目に主力商品である化粧品、食料等は免税手続き対象外のため含まれず)
訪日外国人については、中華圏(中国・香港・台湾等)とアセアン(タイ・シンガポール・マレーシア等)を中心に、売上・客数共に大幅増となり、ボトムシーズンの6月としては過去最高の売上高を記録するなど、特に大都市における商況の牽引役となっている。
資料5. 6月チェーンストア販売統計(日本チェーンストア協会)
既存店(店舗調整後)の販売額は97.2%で3ヶ月連続のマイナスとなった。
食料品は相場高の影響もあり畜産品が好調だったほか、農産品や惣菜の動きが良かったが、衣料品が気温上昇の遅れから夏物関連商品が伸び悩み、住関品も不調だった。
*商品の動き
食料品・・・
(農産品)・・・
農産品は、ジャガイモ、玉ねぎなどの土物野菜、カット野菜などは好調だったが、トマト、ピーマンなどは伸び悩んだ。果物では、サクランボやキウイが好調だったが、輸入柑橘類、リンゴなどが不調だった。
(畜産品)・・・
畜産品は、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調だった。ハム・ソーセージ、鶏卵も好調だった。
(水産品)・・・
水産品は、マグロや刺身類のほか、サワラ、スルメイカなどは好調だったが、ブリ、うなぎ、塩鮭、エビ、魚卵などは不調だった。
(総菜)・・・
惣菜は、温惣菜は揚げ物、スナックは好調だったが、中華、焼き物は不調だった。要冷惣菜では、和・洋惣菜とも動きは良かった。米飯や寿司も好調だった。
(その他食品)・・・
その他食品は、乳製品、特定保健用食品飲料、乳酸菌発酵飲料、インストアベーカリー、菓子の動きは良かったが、調味料、冷凍食品、飲料、米、酒類や涼味関連商品、納豆などは不調におわった。
衣料品・・・
(紳士衣料)・・・
紳士衣料は、カジュアルショートパンツ、半袖Tシャツなどの動きは良かったが、ジャケット、ドレスシャツ、半袖シャツ、スラックスなどは不調だった。
(婦人衣料)・・・
婦人衣料は、カットソー、ジーンズ、ニットなどは好調、初夏物のカジュアルシャツなどの動きも良かったが、フォーマルやワンピース、スカート、レギンスなどは不調だった。
(その他衣料・洋品)・・・
その他衣料・洋品は、婦人カジュアルシューズ、カジュアルソックスは好調だったが、紳士・婦人・子供肌着、ホームウェアが不調だったほか、帽子や日傘などの季節商材も不調に終わった。
住関連・・・
(日用雑貨品)・・・
日用雑貨品は、男児玩具、携帯ゲームソフト、ステンレスボトルなどは好調だったが、ペーパー類、ラップ、アルミホイルなどは不調だった。
(医薬・化粧品)・・・
医薬・化粧品は、殺虫剤、防虫剤は好調だったが、カウンセリング化粧品、制汗剤や日焼け止めなどのボディケア、フェイスケア、フェイスメイク、ヘアメイク、ヘアケア、洗剤は不調だった。
(家具・インテリア)・・・
家具・インテリアは、インテリア小物、トイレ・バス用品などが好調だったが、敷パッドやタオルケットなどの寝具類、カーペットなどが不調だった。
(家電製品)・・
家電製品は、冷蔵庫、洗濯機などは好調だったが、液晶TV・レコーダー、エアコン、掃除機などは不調だった。
(その他)・・・
その他商品は、スポーツシューズやペットフードは好調だったが、電動アシスト自転車などは不調だった。
以上
資料5部
資料1.2014年業種別商業販売額(経済産業省)
資料2.2014年家計調査・2人以上世帯(総務省)
資料3.2014年小売売上情報
資料4.2014年百貨店販売統計(日本百貨店協会)
資料5.2014年チェーンストア販売統計(日本チェーンストア協会)