レポートNo58 2012.9.4  <倉林 勝>

リテール2012年7月資料

7月の小売売上高は天候、前年から1日土曜日減、あるいは消費税問題からか低調に推移した。経済産業省商業統計では7月の小売業販売額は8ヶ月ぶりに減少となった。自動車小売業は大きく伸びるが、機械器具小売業(家電等)や燃料が大きく下がった。順調だったコンビニエンスも全店ベースではわずかに伸びるが、既存店ベースでは2ヶ月連続の減少となった。ホームセンターも全店・既存店ベース双方の減少は2ヶ月連続となった。百貨店は3ヶ月連続、チェーンストアは5ヶ月連続のマイナスとなった。自動車のエコポイントが終了すれば、小売を牽引するものがなくなる。注意が必要だ。

 

株価と円相場、8月の天気概況(気象庁)、業種別商業販売額(経済産業省)、家計調査(総務省)専門店売上、百貨店販売統計(日本百貨店協会)、チェーンストア販売統計(日本チェーンストア協会)の各資料を整理してお届けする。

 


8月の天気・・・気象庁

*7月の概要

:「平成24年7月九州北部豪雨」が発生

九州北部地方は月前半、梅雨前線や湿った気流の影響によりたびたび大雨となり、特に11~14日にかけては非常に湿った空気が流れ込んだため記録的な大雨となり甚大な被害が発生した。

:月の中頃と下旬は東・西日本を中心に猛暑日となった所があった。

太平洋高気圧が本州付近で強まり、月の中頃と下旬には北日本から西日本では晴れて、気温が上がった。東・西日本を中心に猛暑日となった所があった。月平均気温は全国的に高かった。

: オホーツク海高気圧の影響により一時的な低温となった。

20~22日頃を中心に、オホーツク海高気圧からの冷たく湿った気流の影響により、北・東日本太平洋側では気温が平年を大幅に下回った。

 

*8月の概要

:北日本から西日本では高温、東日本と東北地方で少雨・多照

太平洋高気圧の勢力が日本の東海上で強く、本州付近に張り出したため、北日本から西日本では気温が高く、猛暑日となった所があった。また、東日本と東北地方では日照時間が多く、降水量が少なかった。

:西日本を中心に局地的な大雨が発生

西日本を中心に太平洋高気圧の縁を回る湿った空気や上空に寒気が流れ込んだ影響で、大気の状態が不安定となり局地的な大雨が発生した。特に、13~14日にかけては近畿中部で集中豪雨となった。

: 沖縄・奄美では記録的な多雨

上旬に台風第9号、第11号、下旬に台風第14号、第15号の影響を受けたため、8月の降水量は統計を開始した1946年以降最も多く、日照時間はかなり少なかった。

 

*8月の概況

太平洋高気圧の勢力が日本の東海上で強く、本州付近に張り出したため、北日本から西日本では月平均気温が高かった。特に月初めは気温が平年を大幅に上回り広い範囲で猛暑日となった。その後は一旦平年程度に暑さはおさまったものの、月の後半は北日本と東日本を中心に気温が再び平年を上回り、所処で猛暑日となる状態が続いた。北日本と東日本では下旬の気温がかなり高く、北日本では1961年以降最も高かった。また、東日本を中心に晴れの日が多く、東日本と東北地方では日照時間が多く、降水量が少なかった。

一方、西日本を中心に太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気や上空に寒気が流れ込んだ影響で、大気の状態が不安定となり、局地的な大雨や雷雨となった所があった。特に、13~14日にかけて、朝鮮半島から日本海中部へのびる前線がゆっくり南下し、本州付近に達した。前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んだため、大気の状態が非常に不安定となり、近畿中部を中心に大雨となり、局地的に猛烈な雨が降った。沖縄・奄美では、上旬に台風第9号、第11号、下旬には台風第14号や26日に沖縄本島付近を通過した台風第15号の影響を受けたため、8月の降水量は統計を開始した1946年以降最も多く、日照時間はかなり少なく、気温は低かった。

 

*8月の気温・降水量・日照時間等の気象統計値

平均気温・・・月平均気温は、北日本から西日本では高く、北・東日本で平年を1℃以上上回った。

一方,沖縄・奄美では低かった。

降水量・・・月降水量は、沖縄・奄美でかなり多く、平年の200%を上回った。与那国島、久米島、沖永良部では8月の月降水量の多い方からの一位を更新した。一方、北日本太平洋側ではかなり少なく、東日本では少なかった。河口湖では8月の降水量の少ない方からの一位を更新した。北日本日本海側、西日本では平年並だった。

日照時間・・・月間日照時間は、東日本ではかなり多く、北日本で多かった。小名浜、軽井沢、水戸など5地点では8月の月間日照時間の多い方からの一位を更新した。一方、沖縄・奄美ではかなり少なく、名護では8月の月間日照時間の少ない方からの一位を更新した。西日本では平年並だった。

 

*8月の各地の平均気温・降水量

札幌・・・平均気温23.5℃(平年比+1.1℃)・・降水量121.0mm(平年比98%)・・降水日数9

仙台・・・平均気温26.2℃(平年比+2.0℃)・・降水量24.5mm(平年比15%)・・降水日数5

東京・・・平均気温29.1℃(平年比+1.7℃)・・降水量25.0mm(平年比15%)・・降水日数3

新潟・・・平均気温27.9℃(平年比+1.3℃)・・降水量28.0㎜(平年比20%)・・降水日数5

名古屋・平均気温28.4℃(平年比+0.6℃)・・降水量142.5mm(平年比113%)・・降水日数5

大阪・・・平均気温29.4℃(平年比+0.6℃)・・降水量141.0mm(平年比155%)・・降水日数8

広島・・・平均気温29.5℃(平年比+1.3℃)・・降水量122.0mm(平年比110%)・・降水日数3

高知・・・平均気温27.8℃(平年比+0.3℃)・・降水量344.5mm(平年比122%)・・降水日数17

福岡・・・平均気温29.1℃(平年比+1.0℃)・・降水量188.5mm(平年比110%)・・降水日数13

(降水日数は1㎜以上降った日)

 

9月の予報(日本気象協会)

北・東日本、西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。西日本太平洋側と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。気温は、北・東・西日本で平年並または高い確率ともに40%です。

 

資料1. 7月・業種別商業販売額(経済産業省)

*7月の商業販売額(卸売業&小売業)は41兆7500億円、前年比△3.1%、2ヶ月連続の減少となった。

 

*卸売業販売額は30兆500億円、前年比△3.9%、2ヶ月連続の減少となった。

業種別に見ると、建築材料卸売業+3.1%、医薬品・化粧品卸売業+0.7%の増加となった。

一方、農畜産物・水産物卸売業△7.6%、化学製品卸売業△7.3%、鉱物・金属材料卸売業△6.7%、繊維品卸売業△5.2%、機械器具卸売業△4.3%、家具・建具・じゅう器卸売業△4.3%、その他の卸売業△4.2%、衣服・身の衣服・身の回り品卸売業△3.4%、食品・飲料卸売業△2.7%、各種商品卸売業△2.3%の減少となった。

*大規模卸売店販売額は8兆7330億円、前年比△5.1%、2ヶ月連続の減少となった。

商品別に見ると、建築材料+10.1%、石油・石炭+5.4%、自動車+3.2%の増加となった。

一方、家庭用電気機械器具△38.7%、鉱物△18.0%、一般機械器具△13.2%、非鉄金属△13.0%、その他輸送用機械器具△7.6%の減少となった。

 

*小売業販売額は11兆7000億円、前年比△0.8%、8ヶ月ぶりの減少となった。

業種別に見ると、自動車小売業+32.5%、医薬品・化粧品小売業+2.7%、織物・衣服・身の回り品小売業+0.1%の増加となった。

一方、機械器具小売業△26.6%、燃料小売業△7.0%、各種商品小売業△4.8%、その他小売業△4.0%、飲食料品小売業△1.6%の減少となった。

*大型小売店販売額(百貨店&スーパー)は1兆7121億円、前年比△4.0%、3ヶ月連続の減少となった。

百貨店は6209億円、前年比△4.4%の減少、スーパーは1兆912億円、前年比△3.8%の減少となった。

商品別では、衣料品△5.2%の減少、飲食料品△2.5%の減少、その他△6.3%の減少となった。

既存店で見ると百貨店は△3.3%の減少、スーパーは△5.0%の減少となり、大型小売店全体としては△4.4%の減少となった。

 

*コンビニエンス販売額は8604億円、前年比+1.0%、10ヶ月連続で増加した。

商品別に見ると、ファーストフード及び日配食品+5.7%、加工食品△0.2%、非食品(タバコを含む)△2.7%、サービス売上高+1.3%となった。

(サービスはコピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、各種チケット、宝くじ、DPE,レンタル、航空券、宿泊券、クリーニング等である)

*日本フランチャイズ協会(コンビニエンス統計調査月報・会員10社)

今月は前年と比べ梅雨明けが遅く、天候不順や低温の日も多かったため、夏物商材の販売が不振となった。あわせて、昨年はタバコの売上が伸長したのに対し、今年は反動減となった。

既存店ベースでは客数12億5110万人(前期比△2.7%)、平均客単価595.3円(前期比△0.6%)となり売上高は7447億円(前期比△3.3%)となった。

全店ベースでは客数13億5744万人(前期比+2.0%)、平均客単価602.7円(前期比△0.7%)となり売上高は8181億円(前期比+1.3%)となった。

*ホームセンター(日本DIY協会)

店舗数と売場面積は調査開始以来8年11ヶ月連続で増加。

全店売上は前期比△4.7%の減少、既存店売上は前期比△7.0%の減少となった。双方の減少は2ヶ月連続となった。

前年に販売増となった節電関連商品や地上デジタル放送関連商品に反動減が見られ、前月に続き「電気」が大幅な減少となった。

主要商品別ではサービス業務106.6%、DIY素材・用品100.0%と増加した。

一方、ペット98.3%、園芸・エクステリア97.7%、カルチャー96.1%、その他95.2%、インテリア94.2%、家庭日用品93.6%、カー・アウトドア91.1%、電気81.1%と減少した。

 

資料2. 7月・家計調査・2人以上世帯(総務省)

7月の1世帯当たりの消費支出は283.295円となり名目前年比で+1.2%の増加、実質前年比では+1.7%の増加となった。名目前年比は6ヶ月連続のプラスとなった。

住居・自動車購入・贈与金・仕送り金等を除く消費支出は名目前年比で△1.1%の減少、実質前年比でも△0.6%の減少となった。

勤労者世帯(主にサラリーマン世帯など自営業を除く)の実収入は557.032円となった。名目前年比△2.7%の減少、実質前年比も△2.2%の減少となった。(8ヶ月ぶりの実質減少)

可処分所得は448.673円で名目前年比は△4.5%の減少、実質前年比も△4.0%の減少となった。(2ヶ月ぶりの実質減少)

消費支出は312.592円で6ヶ月連続の実質増加となった。平均消費性向は前年同月か+3.9pts増加し69.7%となった。

 

増加項目・・・

(自動車等関係費)・・・自動車購入、自動車等関連用品

(設備修繕・維持)・・・外壁・塀等工事費、設備器具

(通信)・・・移動電話通信料、固定電話通信料

(交際費)・・・贈与金

(諸雑費)・・・信仰・祭祀費、祭具・墓石

(保険医療サービス)・・・歯科診療代、他の入院料(出産入院料以外)

減少項目・・・

(教養娯楽用耐久財)・・・テレビ、ビデオデッキ

(教養娯楽サービス)・・・外国パック旅行費、自動車教習料

(家賃地代)・・・公営家賃、給与住宅家賃

(電気代)・・・

 

電気使用量&電気代・・・

7月の1世帯当たりの電気使用量は前年に比べ△7.3%の減少となった。一方、1世帯当たりの電気代は名目前年比△3.6%の減少となった。

電気使用量・・・1月+0.3%、2月+0.5%、3月+6.0%、4月+5.4%、5月+3.5%、6月△0.4%、

          7月△7.3

電気代・・・1月+5.0%、2月+5.0%、3月+11.3%、4月+10.2%、5月+8.4%、6月+4.3

       7月△3.6

 

*6月家計消費状況調査名目増減率(2人以上の世帯・支出関連項目・確定値)

主な品目状況・・・自動車(新車)名目+52.0%、実質+51.7%、テレビ名目△85.5%、実質△84.6

10%以上の名目増減品目を下記に記載

増加項目・・・

(通信・放送)・・・ナシ

(家具等)・・・たんす+21.9

(衣類等)・・・腕時計+11.8%、装寝具(アクセサリー類)+43.8

(自動車等関係)・・・自動車(新車)+52.0%、中古車+11.3%、自動車以外の原動機付輸送機器+39.1

(住宅関係)・・・宅地の地代+16.9

(家電等)・・・ミシン+23.9%、ステレオセット+73.0%、カメラ+31.1

(医療)・・・出産以外の入院料+21.0

(その他)・・・補修教育費+12.2%、有料道路料(ETC利用)+29.6%、パック旅行費(国内)+20.1%、信仰関係費+26.9

 

減少項目・・・

(通信・放送)・・・ナシ

(家具等)・・・布団△22.9%、応接セット△11.0

(衣類等)・・・婦人用スーツ・ワンピース△10.2

(自動車等関係)・・・ナシ

(住居関係)・・・家屋に関する設備・工事・修理費(内装)△21.5%、家屋に関する設備・工事・修理費(外装)△13.8%、給排水関係工事費△16.6%、庭・植木の手入れ△10.3%、家賃△17.4

(家電等)・・・洗濯機△19.7%、エアコンディショナー△21.7%、パソコン用周辺機器・ソフト△24.8%、移動電話機(携帯・PHSの本体と加入料)△24.1%、ファクシミリ付固定電話機△19.4%、テレビ△85.5%、デジタル放送チューナー・アンテナ△91.7%、ビデオデッキ(DVDレコーダー、プレイヤーなどを含む)△72.4%、ビデオカメラ△16.9%、カー・ナビゲーション△11.9

(医療)・・・出産入院料△40.9

(その他)・・・国公立授業料等(幼稚園~大学、専修学校)△15.8%、私立授業料等(幼稚園~大学、専修学校)△27.2%、自動車教習料△11.8%、挙式・披露宴費用△13.9

6月にインターネットを通じて注文をした世帯数・・・

(平成24年6月)・・・支出金額4841円、世帯数20.5

(平成23年6月)・・・支出金額4437円、世帯数20.1

1世帯がインターネットを利用した支出総額は名目で+9.1%の増加、実質で+9.2%の増加である。

 

資料3. 7月・小売売上情報

ユニクロ(国内)(月末締め)・・・

既存店客数95.4%、客単価102.7%、既存店売上高は期首からの累計が99.4%となった。

気温の低かった上旬の販売は苦戦したが、中旬以降、気温が上昇したため夏物販売が好調となった。

ポイント(月末締め)・・・

既存店客数91.5%、客単価106.3

月初に気温の低い日が続いたものの、気温の上昇に伴いセールの販売は順調に推移した。また、セール後の月後半にかけては晩夏ものの展開を進めた。休日が前年同月より1日少ないことも既存店売上に影響した。

商品内容は、メンズではショートパンツや半袖シャツ、Tシャツが、レディースではショートパンツやタンクトップ、ワンピース、バック、サンダルが主力となった。

ハニーズ(月末締め)・・・

既存店客数95.2%、客単価105.2

前半は梅雨明けの遅れもあり低調に推移したが、後半は気温の上昇と共にセール品、晩夏物が共に活発に動いた。

商品としてはカットソー、ブラウス、ワンピースが売れ筋となった。中国直営店売上は、全店で137.1%、既存店で85.8%となった。

しまむら(20日締め)・・・

全店客数96.2%、客単価101.0

ニットプルオーバーやラッセルTシャツなどのミセストレンド商品は良く動いたものの、月度を通して気温が低く、ベーシックなポロシャツ・Tシャツ、機能性ビジネスインナーなどの夏物実需品が伸び悩んだ。

ライトオン(20日締め)・・・

既存店客数90.6%、客単価102.3

西日本で発生した大雨の影響や初旬まで気温の低い日が続いたことにより、客数が伸びず、夏物商品の販売は苦戦した。

商品動向としては、メンズはイージーパンツ、プリントTシャツ、ウィメンズはクロップドパンツ、チェニック、タンクトップが堅調に推移した。

ユナイデットアローズ(月末締め)・・・

既存店小売売上高107.7%、ネット通販既存店売上高133.5

気温の上昇とともに、半袖シャツ、半袖カットソー、ショートパンツ、サンダルなどの夏物商材が好調に推移した。今年はセールの開始時期が分散化されたことにより、昨年は6月に発生したセール需要の一部が7月にずれ込んだ。前年同月に比べ土曜日が1日少なく、売上高前期比に対し△2.2%程度の影響があったと推測される。

良品計画(月末締め)・・・

直営既存店客数92.2%、客単価109.1

(衣料・雑貨)売上の停滞した月前半とは対照的に、気温が上昇した中旬以降はウェア、服飾雑貨、インナーともに夏物商品の売上が大きく上昇した。また、トラベル関連では「キャリーバーの高さを自由に調節できるハードキャリー」シリーズが人気となった。

(生活雑貨)月を通して「トラベル用変換プラグアダプター」などのモバイル家電やネッククッション、アイマスクの売上が好調に推移した。しかし、前年売上を伸ばした盛夏向け商品の反動が大きく、また、セール規模を縮小させたことにより、全体の売上は苦戦した。

ニトリ(20日締め)・・・

既存店客数93.5%、客単価105.0

ABCマート(月末締め)・・・

既存店客数96.4%、客単価105.0

梅雨明けとともに連日猛暑となり、サンダル等の季節商品の需要が高まった。

Jフロント(大丸・松坂屋)(月末締め)・・・

ラグジュアリーブランドが引き続き好調を維持したものの、前年に対し土曜日が1日減であったこと、月初気温が平年を下回って推移したこと、クリアランスセール立ち上がりの動きが鈍かったこと、一部店舗で6月にセールを前倒したことなどの影響が大きかった。

高島屋(月末締め)・・・

土曜日が前年に比べ1日少ないことに加え、クリアランスセールの会期分散等の影響により、前年比マイナスとなった。衣料品は+3.2%となったものの、身の回り品が△12.4%となった。

資料4. 7月・百貨店販売統計(日本百貨店協会)

3ヶ月連続の前年比マイナスとなった。

7月は中旬まで、九州北部の豪雨災害はじめ全国的な低温や天候不順によって集客に影響を受けたほか、セールの分散化で一部需要の後ろ倒しが見られたことなどから商況は低調に推移した。

一方、高級時計や宝飾品等の高額商材は比較的堅調に推移し、月後半からは、天候回復・気温上昇と併せて、各店における催事・プロモーションが積極展開されたことで、主力の夏物商材が活発に動いたものの、土曜日が前年比で1日少なかったこともあり、前半の減少分をカバーするまでには至らなかった。

その他具体的な事例としては、昨年復興需要で大きく伸びた東北・仙台地区が3ヶ月連続で前年を下回ったこと、6月の早期受注が好調だった中元商戦は7月に入りやや低調に推移したこと、内食志向を背景に惣菜が引き続き好調を維持したこと、回復傾向にある訪日外国人は売上・客数共に3割増と着実な伸びを示している等がある。

 

*主要商品の動き

主要5品目では、6ヶ月ぶりに全品目がマイナスとなった。また、惣菜が2ヶ月連続、家電が6ヶ月連続のプラスとなった。

紳士服・洋品・・・△4.4%、3ヶ月連続マイナス

婦人服・洋品・・・△3.1%、3ヶ月連続マイナス

子供服・洋品・・・△5.6%、4ヶ月連続マイナス

その他衣料品・・・△1.8%、4ヶ月連続マイナス

衣料品合計・・・△3.4%、3ヶ月連続マイナス

身の回り品合計・・・△3.8%、3ヶ月連続マイナス

化粧品・・・△1.6%、6ヶ月ぶりマイナス

美術・宝飾・貴金属・・・△0.3%、9ヶ月ぶりマイナス

商品券・・・△9.7%、17ヶ月連続マイナス

 

*主要店舗増減

伊勢丹新宿(店頭)98.5%、三越日本橋(店頭)96.3%、三越銀座104.6%、

高島屋東京96.3%、高島屋横浜97.2%、高島屋新宿97.0%、高島屋大阪97.3%、

大丸心斎橋98.3%、大丸梅田101.5%、大丸東京95.0%、松坂屋名古屋97.7%、松坂屋銀座96.6

 

*7月の外国人観光客の売上高

対象44店舗(今月より1店舗増)の売上は19億3133万円、前年比129.0%となった。

購買客数は前年比132.5%、購買単価は前年比97.3%の6万5254円であった。

(調査品目に主力商品である化粧品、食料等は免税手続き対象f外のため含まれず)

 

資料5. 7月チェーンストア販売統計(日本チェーンストア協会)

既存店(店舗調整後)の販売額は95.1%で5ヶ月連続のマイナスとなった。

7月度は上旬に梅雨明けが前年に比べ遅くなったことで気温が上がらなかったこともあり、夏物商品が苦戦した。中旬以降は気温が上昇し、梅雨明け後は猛暑となり夏物商品に動きがでたが、上旬の苦戦をカバーするまでには至らなかった。

お中元ギフトは前年並みとなった。ハムなどの生鮮品ギフト、洗剤は好調だが、調理用油や飲料、乾麺は不調だった。

 

*商品の動き

食料品・・・

(農産品)・・・

農産品は、野菜は玉ねぎやカット野菜は好調だが、相場安のキャベツ、白菜、じゃがいも、きのこ類は不調。果物では、気温上昇に伴いスイカが好調。パイナップルや桃、ぶどうも好調だが、さくらんぼや相場高のりんごは不調。

(畜産品)・・・

畜産品は、放射性物質の問題が一巡し、牛肉は和牛、国産牛は好調。昨年牛肉から代替需要があった豚肉、鶏肉は不調。鶏卵も相場安から苦戦。ハム・ソーセージは不調。

(水産品)・・・

水産品は、刺身盛り合わせ、鮭切り身は好調。うなぎは土用の丑の日は好調だったものの、月全体を通しては不調。あさりやほたて等の貝類は好調だが、魚卵は不調。塩干では一汐開きは好調。

(総菜)・・・

惣菜は、温惣菜では揚物が好調。焼物は、焼鳥にオリンピックの観戦需要があり動きが見られるものの、全体としては不調。中華は不調。要冷惣菜は洋惣菜、和総菜とも不調。寿司も不調。

(その他食品)・・・

その他食品は、健康志向からTV報道のあったアーモンドやトマトジュースは好調。熱中症対策で飴が好調。アイスクリ-ムや飲料、乾麺は気温が上がらずに不調。冷凍食品は好調。米は好調だが、パン類は不調だった。オリンピックの観戦需要で、酒、おつまみ関連に動きが見られたものの、月間を通しての酒の動きは鈍かった。

 

衣料品・・・

(紳士衣料)・・・

紳士衣料は、中旬まではブレザー、ベスト等羽織物が好調。夏物スーツは好調だが、ネクタイは不調。カジュアルシャツも好調。梅雨明け以降Tシャツは好調となったが、Yシャツ等のクールビズ関連、スラックス、ショートパンツは苦戦。

(婦人衣料)・・・

婦人衣料は、Tシャツやカットソーは好調。スーツ、フォーマル、カットレングス等パンツ、ホームドレス、スカートは不調。

(その他衣料・洋品)・・・

その他衣料・洋品は、肌着は婦人、子供は好調。紳士のクールビズ関連は不調。シャレテコは好調。水着は紳士、婦人、子供とも不調。梅雨明け後は婦人浴衣、子供甚平、UV関連が好調。月前半は雨の日も多く、レイングッズは好調だった。バッグは紳士、婦人とも好調。

 

住関連・・・

(日用雑貨品)・・・

日用雑貨品は、タオル、タバコは好調。ゲーム関連は新作のソフトが好調。ペーパー類も好調。気温の影響もありビーチ用品等行楽用品は苦戦。調理用品は不調だった。

(医薬・化粧品)・・・

医薬・化粧品は、日焼け止めや皮膚薬、虫さされ薬、殺虫剤、ドリンク剤などの夏物商品は苦戦。健康食品は不調。液体洗濯洗剤は好調。一般化粧品はヘアケア、フェイスメイクは好調だが、フェイスケア、ボディケアは不調。

(家具・インテリア)・・・

家具・インテリアは、タオルケット、クール敷きパッドは月後半の動きは良かった。上旬に気温が上がらなかったことでイ草関連は不調。カーテン、インテリア小物も苦戦。

(家電製品)・・

家電製品は、扇風機、冷蔵庫、洗濯機は好調だが、昨年の地上デジタル放送移行で大きく伸長した液晶テレビ、ブルーレイレコーダーは不調。

(その他)・・・

その他商品は、スポーツシューズ、スポーツバックは好調だが、スポーツ用具は不調。自転車は電動アシスト付き、軽快車、子供用とも不調。園芸用品は不調だった。

 

以上

 

 

資料5部

資料1.2012年業種別商業販売額(経済産業省)

資料2.2012年家計調査・2人以上世帯(総務省)

資料3.2012年小売売上情報

資料4.2012年百貨店販売統計(日本百貨店協会)

資料5.2012年チェーンストア販売統計(日本チェーンストア協会)

 


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2012年百貨店販売統計.pdf
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